【モンハンから学ぶ】狩猟生活に憧れる心理学:現実逃避と自己実現の欲求

PSYCHOLOGY
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「モンスターハンター」(モンハン)シリーズは、プレイヤーがハンターとなり、様々なモンスターを狩猟する人気ゲームです。広大な自然の中で、強大なモンスターに立ち向かう狩猟生活は、多くの人々を魅了し、憧れの対象となっています。

ちなみに僕もそのうちの一人です。

こんにちは、プレイ時間100時間を目前にして、現時点で獲得できる称号を全て集めることができました。

モンハン歴はとっくに10年を超え、今では最新作すらストーリを終わらせて粛々とアーティア武器の厳選にいそしんでいます。

なぜ僕たちは、モンハンのような仮想世界の狩猟生活に惹かれるのでしょうか?
そこには、心理学的な要因が深く関わっていると僕は考えます。

というわけで本記事では、モンハンに見られる心理学的行動と、狩猟生活への憧れに潜む心理傾向について考察していきます。

1. 社会からの現実逃避とストレス解消

現代社会は、ストレスや不安に満ちています。
仕事や人間関係のプレッシャー、将来への不安など、私たちは常に多くのストレスにさらされています。

モンハンの世界は、現実とはかけ離れたファンタジー世界です。
美しい自然、個性豊かなモンスター、そして仲間との協力プレイ。
ゲームに没頭することで、私たちは現実のストレスから一時的に解放され、癒しを得ることができます。

また、モンハンの狩猟は、適度な緊張感と達成感をもたらします。
強大なモンスターを倒した時の爽快感は、現実世界ではなかなか味わえないものです。
強敵に立ち向かうと、時に何回も力尽きてしまいクエスト失敗することがあります。
そんな中でも、このような困難を乗り越えることそのものに私たちは生きがいを感じているのではないでしょうか。

狩猟を通じてストレスを発散し、気分転換を図ることで、私たちは心身のバランスを保つことができるのです。

2. 自己実現と成長欲求

モンハンは、プレイヤーの成長を実感できるゲームです。
最初は弱いハンターでも、武器や防具を強化し、スキルを磨くことで、徐々に強くなっていきます。

強大なモンスターに立ち向かい、どうすれば勝てるのか試行錯誤を繰り返しながら自分の力で乗り越えていく過程は、自己肯定感を高め、成長欲求を満たしてくれます。

また、モンハンには、様々な武器や防具、スキルが存在します。自分に合ったプレイスタイルを見つけ、個性を発揮できる点も、自己実現欲求を刺激する要因の一つです。

現時点で14種類の武器が存在します。
・大剣:動作は遅いが、一撃の火力が高く、ガードや相殺も可能。
・太刀:錬気ゲージを溜めながら攻撃する。カウンターも可能。
・片手剣:武器を出しながら一部のアイテムが使用可能。ガードも可能。
・双剣:鬼人強化状態を駆使して怒涛の斬撃をお見舞いする。
・ハンマー:頭部に攻撃することで気絶状態を狙うことができる。
・狩猟笛:音色を駆使して仲間のサポートも行うことができる。
・ランス:機動力は低いが、圧倒的な防御力で敵の注意を引くことができる。
・ガンランス:砲弾を使っての連撃アクションや、竜撃砲などが使える。
・スラッシュアックス:斧モードと剣モードを使い分けて攻撃ができる。
・チャージアックス:モードの使い分けに加えてガードもすることができる。
・操虫棍:猟虫を使ってエキスを集め、それによる強化をして攻撃する。
・ライトボウガン:比較的立ち回りがしやすい遠距離武器。
・ヘビィボウガン:機動力は低いが、火力はトップクラス。正面ガード可能。
・弓:見切り技を駆使して属性攻撃を狙う。曲射や竜の一矢も使用可能。

それぞれの武器には特性があり、理想的な攻撃パターンがいくつも考えられます。
また、武器や防具のデザインにおいてもハンターの好みによって個性的な着せ替えを楽しむこともできます。

いわゆる理想を追い求めた先に自身の成長ぶりが実感できるというのもモンハンをプレイする魅力の一つであると考えられます。

3. 社会的欲求と仲間意識

モンハンは、オンラインで仲間と協力してプレイすることができます。
仲間と連携して強大なモンスターに立ち向かう過程で、私たちは連帯感や達成感を共有し、深い絆を築くことができます。

現実世界では、なかなか得られない一体感や仲間意識を、モンハンの世界で体験することで、私たちは孤独感を解消し、社会的な欲求を満たすことができるのです。

また、仲間との協力プレイを通じて、コミュニケーション能力や協調性を高めることもできます。

4月のアップデートではモンハンワイル図でも大集会場が設立される予定です。

詳細はこちらをご覧ください。

今では当たり前のチャットプレイですが、初期のモンハンには実装されていませんでした。こうした新たなコミュニティの形成によってさまざまな出会いが実現できるのもよいと思います。

4. 承認欲求と自己顕示欲

モンハンには、自分のキャラクターをカスタマイズしたり、レアな武器や防具を入手したりする要素があります。
これらの要素は、承認欲求や自己顕示欲を満たすための手段となります。

個性的なキャラクターで他のプレイヤーと差をつけたり、レアなアイテムを自慢したりすることで、私たちは自己肯定感を高め、優越感を味わうことができます。

また、モンハンの腕前を競う大会やランキングも存在します。
これらの要素は、自己顕示欲を刺激し、プレイヤーのモチベーションを高める要因となります。

例えば闘技場。
最新作でも指定された武具のみで対象のモンスターを狩猟するクエストが用意されます。

ここでは武具の性能というよりも完全に実力での戦いとなります。その力を示すことで、自身のプレイの上手さが評価されると考えると、より上手になりたいとか認められたいとか思うようになってくるのではないでしょうか。

5. 自然への憧憬と冒険欲求

モンハンの世界は、美しい自然に満ちています。
広大なフィールドを駆け巡り、未知のモンスターと出会う冒険は、私たちの好奇心や探求心を刺激します。

現代社会では、自然と触れ合う機会が減少し、私たちは自然への憧憬を抱いています。
モンハンの世界で自然を満喫することで、私たちは心の奥底に眠る自然への欲求を満たすことができるのです。

モンハンワールドの時はそのグラフィックの美しさに度肝を抜かれてしまいました。
シリーズ作品を出していくごとに様々な点が改善されていくものですが、特に自然の景色はモンハンをあまり知らない人でも、その美しさや壮大さに心奪われたのではないでしょうか。

少なくとも、僕の中ではモンハンというものをただ狩猟するだけのゲームではなくなったことは確かです。新しい楽しみ方を教わったような気がします。

6. 狩猟生活への憧れ:現実と理想のギャップ

モンハンの狩猟生活は、多くの人々にとって憧れの対象です。
しかし、それはあくまで仮想世界の出来事であり、現実の生活とは大きく異なります。

現実の狩猟は、危険で過酷なものであり、娯楽として楽しめるものではありません。
また、モンハンのようなファンタジー世界は、現実には存在しません。

モンスターから攻撃を受けるとHPバーが削られて大きく後方に吹き飛ばされる程度の演出ですが、実際はそう甘くはありません。

肉食竜の攻撃を一度受ければ軽傷で済むはずがないのですから。

そもそも、力尽きたという判定は本来1回限りなのです。

死んだら復活できること自体おかしな話なのですから。

それでもなお私たちは、モンハンの狩猟生活に憧れることで現実の生活とのギャップを埋めようとしているのかもしれません。
現実の生活で満たされない欲求や願望を、仮想世界で満たそうとしているのです。

7. 狩猟生活への憧れ:自己投影と理想の追求

モンハンの狩猟生活への憧れは、自己投影と理想の追求という心理傾向によっても説明できます。
私たちは、モンハンのハンターに自分を投影し、理想の自分を追い求めているのかもしれません。

・強くて頼りになるハンターになりたい
・仲間と協力して困難を乗り越えたい
・自然の中で自由に生きたい

そのような願望が、狩猟生活への憧れにつながっていると考えられます。

また、モンハンの狩猟生活は、現実の生活では実現できない理想の生活を象徴しているのかもしれません。

私たちは、モンハンの世界に理想の生活を求め、現実の生活とのギャップを埋めようとしているのです。

まとめ

モンハンは、私たちの心理に深く訴えかけるゲームです。

現実逃避、自己実現、社会的欲求、承認欲求、自然への憧憬、冒険欲求など、様々な心理的要因が、私たちをモンハンの世界へと惹きつけます。

狩猟生活への憧れは、現実と理想のギャップを埋め、自己投影と理想の追求を可能にする心理傾向によって説明できます。

モンハンは、単なるゲームではなく、私たちの心理を映し出す鏡のような存在です。

モンハンの世界に触れることで、私たちは自分自身の心理と向き合い、新たな発見を得ることができるでしょう。

今回は以上です。