こんにちは、ざわ(@grow78374)です。
今回は発達障害の一種である「自閉症」について書いていこうと思います。
そもそもこの自閉症という言葉を知ったのは僕の親が言っていたことから始まります。
そして僕には自閉症を持つ兄が一人います。
仲は普通ですが、ケンカをしたことがありません。
しかしうまくいかないことはたくさんあります。
自閉症を知らない人はこの言葉を聞くとどう感じるでしょうか?
漢字のイメージから考えると実際とは大きく異なると思います。
このように自閉症という名前には誤解や偏見が持たれる可能性が高いのです。
少しでも多くの人に知っていただければと思い今回は堅めに書いていこうと思います。
そもそも自閉症とは
自閉症というのは発達障害です。
つまり治すことは当然できません。
たまに他のブログを見ていたら「自閉症は治る」とかいういう見出しを付けて自身の経験を語っている人がいますが、それが本当なら今の僕の兄もとっくに治っているはずです。
自閉症の原因は現在も不明であり、可能性として挙げられているのが
の2つだといわれています。
特に自閉症の発症割合としては、4:1で男性の方が多く、女性で発症してしまうとかなり重症化しやすいといわれています。
そのため染色体異常による遺伝的要因が強いですが、その染色体異常を起こす原因ははっきりとしていません。
少なくとも「しつけ」や「環境」とかは一切関係なく、生まれつきのものであり外的要因で起こるものではないということがわかっています。
なので育て方の心配はもうする必要がありません。ご安心ください。
しかし自閉症のことをよく知らない人は上記のような「親が悪い」といったことを平気で言ってきます。
「自閉「症」だから病気でしょ?」
「自閉ってきいたけどめちゃくちゃ動き回るじゃない」
はい、こんな考えを少しでも持っていたら今すぐ捨て去ってくださいね。
これから書くことが前提としてあるので、「こういうのが自閉症なんだ」っていうふうに思ってくれたらうれしいです。
社会性の障害
自閉症の特徴として最初に出てくるのは「社会性の障害」です。
社会性の障害とは「人と人とのつながりが苦手」というふうに考えてくれたら結構です。
特にその様子は愛着行動の形成時に顕著になっていきます。
乳幼児の発達では欠かせない「愛着」ですが、これは何かというと、「自身と他者との経験の一致」を指します。
たとえば、新しいことを発見した時に赤ちゃんは親に向けてその対象に注目を寄せようとします。
そして親がそれを見れば赤ちゃんは親の目をじっと見つめて反応を求めてきます。
それに対して親がにっこりとわらったり表情を変えて赤ちゃんの行動を評価するとそれに応えるかのように赤ちゃんはこのやりとりを続けようとするのです。
一方自閉症の子はまず目が合いません。
どれだけ目を合わせようとしても焦点が合わないのです。
また、歩けるようになると健常な子は必ず親の元に帰ってきますが、自閉症の子は帰ってきません。近くに親がいなくても平気でいられます。
このように「経験の一致」が前提である愛着行動に大きな遅れが見られるため、まずその前提が通用しません。この時点で問題が見られるのです。
コミュニケーションの障害
2つ目の特徴である「コミュニケーションの障害」というのは、要するに言葉の遅れのことを言います。
自閉症の子の言葉の遅れというのは単なる遅れではなく、会話の成立が難しいというところがポイントです。
その例として「オウム返しが長く続く」というものがあります。
健常の子の場合
この違いわかりますよね?
会話のルールを共有し、成立させるといったことが困難なことが分かります。
この期間が長いため、コミュニケーションとして会話が成立しないのは当たり前なのです。
想像力の障害
3つ目の特徴として「想像力の障害」というものがあります。
これは健常な子どもとの違いが非常にわかりやすいと思います。
子どもはよく遊び、よく動きます。
ごっこ遊びではあらゆる道具や地形を別の対象に見立てて遊びますが、自閉症の子はそれが非常に苦手なのです。
イメージという概念が存在しません。
「こうするとどうなるか考えてごらん」→難しいです
「相手がどう思っているのか考えたことある?」→苦手なのでもめやすい
そのかわり強い「こだわり行動」を示します。
手をはばたかせる(この時翼や羽といったイメージは当然持っていない)、くるくると回る、特定の時間で電気のオンオフを繰り返すなど・・・その種類は非常に多く、様々です。
一人の自閉症青年についてこだわり行動を調べた研究もありますが、幼児期から16歳まででなんと800以上もあったそうです。
自閉症にこだわりはつきものです。
まとめ
いかがでしょうか。
もちろん自閉症は単体で起こるときもあれば他の障害と合併して出る複雑なものまであります。
彼らはこの自閉症と向き合いながら今日も生きています。
他人事のように思ってはいけません。
現在でも小中学校での特別支援教育を受ける子どもの割合は多いところで1クラスに2人は在籍しているのです。
子ども自身ももちろん、保護者としてかかわることもあると思います。
間違った知識を覚えずに、正しい理解と適切な対処ができれば自閉症の子どもはそれだけでも助かっているのです。
そのことを多くの人が知ってくれたなら幸いです。