【必見】大学院生が論文執筆でよく使うツールを紹介します

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こんにちは、ざわです。

今回は大学院生が論文を書く時に使ったツールについて紹介します。

大学生の場合は論文を書かなくても卒業できる場合もありますが、大学院生ではほぼ確実に論文という試練が待ち受けています。

その時に自分が使ってみて良かったものだけを厳選したので、良ければ参考にしてみてください。

そもそも論文はどうやって書くの?

その前にまずは論文について。

大学生では学位論文、大学院生では修士課程と博士課程でそれぞれ修士論文・博士論文というものがあります。

卒業するためには論文を執筆して期限までに提出し、担当教授からの口頭試問というテストに受かることで卒業が認められます。

論文の規定は各大学、大学院でそれぞれ決められているので、文字数とか文献数とかの最低条件は統一されていませんが、もちろん論文執筆に当たってのルールは守らなければなりません(例えば、他人の論文や書籍を引用せずに書くのはNGなど)。

最近ではPCのWordやGoogleドキュメントを使っての論文執筆が主流ですが、昔は手書きでの執筆が当たり前でした。想像するだけで血の気が引いてきますよね。

僕は手書きよりPCで書くタイプなので、マジでありがたいです。

また、論文には型というものが決められています。ざっくりと以下の通りです。

表紙→要約→序論→方法→結果→考察→引用文献→付録(必要なら)
基本この順番で論文は構成されています。つまり、論文はどこに何が書かれているかが明らかなので、必要な情報をすぐに探すことができるというメリットがあるのです。
例えばこんな使い方もあります。
・先行研究の概要をつかみたい→要約を見る。
・似たような研究論文の具体的なデータを比較したい→結果を見る。
・論理的な文章の流れを作りたい→序論や考察を見る等。
このように、論文はあらゆる能力を駆使して完成される学生たちのいわば”作品”のようなものです。もちろん論文が優秀だと評価されれば、履歴書にも書くことができるのです。

しかし、論文でつまずくところは結構あります

論文は作った時の達成感が半端ない分、作るまでに様々な苦行が待ち受けています。

ちなみに、僕が修士論文を書くときに悩んだのは以下の通りです。

  • 英語の論文が読めない
  • 特定の分野の論文が見つからない
  • 引用文献リストを書くのが大変

それぞれ解説します。

試練1:英語の論文が読めない

まず最初の試練は、英語の論文が読めないことです。

厳密にいうと全く読めないわけではありませんが、単語一つ一つを訳していたらそれだけで日が暮れて夜が明けるため、いくら時間があっても全然足りません。

ただでさえ日本語の論文でも堅い表現で書かれているのに、そこに言語の壁ができると読む気が失せてしまいますよね。

なので、そこではまず言語の壁を取り払うべく翻訳ツールを使いました。

Google翻訳(特にアプリ)が優秀

Google翻訳はずっとお世話になっていましたが、この時はアプリに救われました。

なんと、カメラ機能が搭載されており、映した論文が自動で翻訳されるのです。

これは本当に優秀だと思いました。しかも日本語が不自然にならないのです。

サイトの方はあまりに長い文章だと直訳した結果が表示されますが、アプリではそのような現象が起きませんでした。本当にすごかったです。

Google 翻訳

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DeepL翻訳というサイトは長文に強い

もう一つ、こちらはサイトの紹介ですが、DeepL翻訳というものがあります。

こちらは論文の内容をコピペ(コピー&ペースト)して、日本語に変換してもらうサイトですが、驚くほど自然な訳し方をしてくれるため、ほぼ修正なしでメモに残すことができます。

無料プランとProプランの比較は以下の通りです。

DeepL翻訳
無料プラン Pro版
Starter Advanced Ultimate
月額料金 無料 1200円 3800円 7500円
文字数 3000文字 無制限 無制限 無制限
語調の切り替え ×
セキュリティ ×
ファイル翻訳数 3/月(編集不可) 5/月(編集可) 20/月(編集可) 100/月(編集可)
最大ファイルサイズ 10MB 20MB 20MB
用語集 × 1個 2000個 2000個
用語集の共有 × ×
用語ペア数 10個 5000個 5000個 5000個
CAT(翻訳支援)ツール × ×

めちゃくちゃ翻訳したい人は有料プランも検討の余地ありますが、基本は無料プランでどうにかなります。僕は無料プランのみで切り抜けました。

余談ですが、有料プランにする場合は「年払い」項目にチェックを入れると16%ほどお得になります。お忘れなく。

試練2:特定の分野の論文が見つからない

試練2は特定の分野の論文が見つからないことです。

僕が今まで書いた論文は医療関係や最先端の研究が多かったですが、医療系でも古いものしか見つからなかったり、日本ではまだ研究されていないテーマのものがあったりとそもそも見つからないことが多かったです。

大学の図書館も(その時だけ)通いまくっていましたが、それでもない場合はやはりネットの力を借りました。ここではGoogleScholer以外のサイトについて紹介します。

研究者はとりあえずCiNiiを網羅すること

大学生が論文を探す時、図書館で見つからない場合はネットで探すと思います。

もちろんGoogle先生に聞けば大体の検索にヒットしますが、より正確に欲しい文献がある場合はひとまずCiNiiを使ってみてください。

そこでキーワード検索をすると、論文や書籍の結果が表示されるのでおすすめです。

心理学系はJ-STAGEの心理学研究を見てみること

CiNiiだと幅が広すぎるから、もう少し短縮させたい場合は各分野の研究に絞ってから検索をかけてみると良いでしょう。

僕は心理学専攻だったので、心理学研究の中で検索をかけると、その分野に関連する論文が表示されます。

他にも各年度の優秀賞の論文も見ることができるので、お手本にしてみるのも良いと思います。

医療系や海外の論文を見たい時はPubMedを使ってみること

医療系や海外からの論文はPubMedを使ってみてください。

これは心理の中でも医療に特化したポータルサイトであり、海外の文献も入っています。

しかも、日本ではまだ研究されていない最新のものも出てくることがあるため、特に大学院生にはおすすめです。修士論文や博士論文はオリジナリティが重要視されるため、いわゆる”ズラし”を狙うためのヒントがここにあると言っても過言ではありません。

ただし、海外文献は当然ですが英語で書かれているため、先ほど紹介した翻訳ツールなどを使って中身を読んでみてください。

試練3:引用文献リストを書くのが大変

そして試練3つ目が引用文献リストです。

論文の中で引用しているものがあれば必ず出典元を記入しなければならないルールがありますが、そうはいっても多すぎて書くのが面倒くさい!というのが本音です。

しかも、PDFで公開されている論文は、引用文献のコピー&ペーストが難しいため、結局は手打ちで入力しなければなりません。

それはイヤなので、こういった方法を使います。

大手が出しているOCR機能を活用する

OCR(Optical Character Reader:光学文字認識)を使うと、画像ファイルのテキストを抽出し、エディターに貼り付けることができます。

Wordを使う人ならMicrosoft Lens – PDF Scanner(Microsoft Lens)

Googleドキュメントを使う人ならGoogle Lens™ visual search engine(Googleレンズ)

がおすすめです。

それぞれスマホアプリなので、カメラで読み取ってから貼り付けして保存するとあっという間に引用文献リストが出来上がります。

これを使うだけで作業効率がめちゃめちゃ上がるので、書き写すだけのものは文明の利器を使って進めていきましょう。

Microsoft Lens: PDF Scanner

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Google レンズ

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まとめ:論文の執筆はツールを活用して終わらせよう

いかがでしたか?

僕も修士論文を書いている頃に発見したものもありますが、これらを使うだけで他の人よりもダントツで文章を書くことに集中できるため、これから論文を執筆する人はぜひ使ってみてください。

提出するまでには論文の修正が何度も襲い掛かってきますが、余計なことに時間を使わないよう効率化できるものはどんどんやっちゃいましょう。