こんにちは、ざわ(@grow78374)です。
今回は人間関係についてです。
皆さんはSNSツールとして有名なFacebook、LINE、Instagramなどを利用する時、相手とのやり取りが面倒くさいと思ったことはありませんか?
ちなみに僕は文章で会話するのが非常に苦手なタイプです。チャットするくらいなら電話で話してしまうほどです。
特に今年はコロナ禍で家にいることがほとんどとなり、友達や仕事の人達ともSNSでのコミュニケーションが増えてしまったかと思います。
ただ、慣れていない人からすればそれはただの苦痛でしかありません。
日常会話での連絡手段でも増加傾向
引用:https://www.moba-ken.jp/whitepaper/20_chap2.html
モバイル社会研究所での調査によると、同居の家族ですら、4人に1人は「LINEでのメッセージで連絡している」と回答している人がいます。仕事関係においてもほぼ同じ割合でLINEを利用しています。友人や別居している家族の場合はおよそ半分の割合でLINEを使っているということが明らかになっていますね。
ここまでSNSが発展したのは、やはり会わなくても話ができる「便利さ」と、秘密の話題で盛り上がれる「特別性」が備わっているからではないでしょうか。たしかにSNSは凄く便利ですし、使い方によっては多くの人々と繋がることだって可能です。
しかし、そうしたコミュニケーションの複雑化は、時に話している相手に誤解を与えてしまうこともあり、下手をすればいじめにつながるリスクもあります。そうしたしがらみは履歴や連絡先を消さない限りは永遠に残りますし(ブロックや非表示をすれば一時的に隠すことはできる)、後で厄介なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
では、なぜそうしたSNSでのやりとりがここまで対人関係を深刻化するのでしょうか。それを本格的に調査した研究があるので紹介します。
成年の友人関係の特徴は、LINEのやり取りに対する認知に影響する
パーソナリティの研究として参加した関西圏の大学教授らのチームが、高校生のLINEのやり取りに対する認知と、それに対して現代青年の友人関係の特徴を明らかにするために、高校生423名を対象に研究で作成したLINE尺度と友人関係尺度への回答を求めるオンライン調査を行いました。ボリュームで考えるとおよそ一学年分の人数なのでかなり多いですね。その結果、LINE尺度からは「既読無視への不安」「気軽さ」「やりとりの齟齬の感覚」「攻撃性への増加」「即時返信へのとらわれ」「つながり感」といった因子が抽出されました。これは、LINEでやり取りする時にどういった気持ちで使っているかを大まかに分けたものですが、皆さんはこの中で当てはまるものはありましたか?
次に、そのLINEのやり取りが友人関係でどのような影響を与えているのかどうかを調べたところ、「友人から傷つけられることへの恐れ」としてアンビバレントな気持ちを生む一因であることがこの研究で明らかとなったのです。
アンビバレンス(ambivalence)とは、ある対象に対して、相反する感情を同時に持ったり、相反する態度を同時に示すこと。ドイツ語のアンビヴァレンツ(ambivalenz)に由来する。
引用:Wikipedia
相反する気持ちが、人間関係を混乱に陥れる
要するに、「本当のことを言ってしまうと「それは違うよ」とか「そんな考え持ってるのやばくない?w」といった否定をされてしまいそうで怖い」といった不安のせいで、本当は違うけど逆のことを言ってしまったり、違う意見を持ってきたりしてさらに状況が悪化してしまうのです。
それはさすがにしんどいですよね。本当の相手の主張を聞きたいのに、気を使って全然話してくれないとなると本音を聞き出そうとする手続きで消耗してしまいます。
それだけ互いのことを考えてやり取りするコミュニケ―ションを文字媒体に委ねるのには無理がありませんか?文面だけで相手の気持ちの全てが理解できるほど、人間は察する能力なんてありません。
連絡事項はテキストで、それ以外は通話と切り替える
そんな時は、一度大事な話をメッセージでやり取りするのを控えて、できるだけ通話やビデオ通話で直接相手の声が聞こえて、様子が分かる形で話をしてみたらいいでしょう。
待ち合わせや情報交換の場合はテキストメッセージで問題ないですが、相手の意見や本音を聞きたいときに文字だけで把握するのはすごく難しいです。
そういう時は直接会うか、相手の声が聞こえるやり方でやり取りをしてみましょう。
今回のおすすめの本
今回の記事を読んで、少しでも相手とのコミュニケーションを円滑にしたい方は、コチラの本を読んでみるのがおすすめです。
承認欲求が暴走するとどのような影響が出るのかをわかりやすく解説した本です。
認められたい精神で自分の主張を変えないように生きるためにはどうすれば良いかを教えてくれます。
対人関係における「誤解」に焦点を当てて、メタ認知の活用方法を解説してくれる本です。第三者視点とは?客観的な洞察力の付け方とは?といった悩みを持つ方はこちらもおすすめです。
免責事項:この記事は科学的な根拠を基に独自の考察をしたものであり、あくまで一説です。ここでの結論は記載した論文と異なる場合があります。
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/26/1/26_26.1.7/_pdf/-char/ja