こんにちは、ざわ(@grow78374)です。
今回は心理学についてです。
皆さんは、今までのものや事柄をどのように覚えましたか?
基本的には経験から記憶が作られると思いますが、そこで今回は認知機能について書いていきたいと思います。
知識と感覚は分離できる
ついこの間、認知心理学の授業で聞いた話ですが、人間の脳は対象物を認知する時に見た目や色から判断する部分と概念から判断する部分を合わせて対象のものを特定することを知りました。
例えば、次の写真を見てみましょう。
みんな大好き、リンゴです。
もう一度言います。
みんな大好きリンゴです。
はい冗談です。僕は好きですよ?
このリンゴの特徴を上げるなら大体出てくるのはこんな感じですよね。
- りんご
- 甘い
- 赤い
- 丸い
- かたい
- 青森が有名
- 長野も有名
- アップルパイ
- 果物
そこで、先ほど分けた「見た目や色」と「概念」で分けた場合はこのようになります。
見た目や色など
- 甘い
- 赤い
- 丸い
- かたい
概念
- りんご
- 青森が有名
- 長野も有名
- アップルパイ
- 果物
このようにリンゴという名称を特定するのにも、あらゆる情報が折り重なって一つの対象を指し示しています。
これらは脳の中でどういう風に記憶されているのでしょうか。
トップダウン処理とボトムアップ処理について
心理学を勉強している人は、生理心理学や聴覚心理学で聞いたことのあるトップダウン処理とボトムアップ処理という言葉がまず出てくるのではないでしょうか。
実は認知機能の仕組みとして、大まかに分けると記憶の方法はこの2つが一般的と言われています。
トップダウン処理は全体そのものの特定をするために、既存の知識や経験を頭の中から引っ張り出して考えていくイメージです。
これは暗記テストや体系的に会得したものが当てはまり、事前に1度見たこと、聞いたこと、感じたことがあるものから検索されています。
それに対してボトムアップ処理はパーツを組み合わせて全体をつかむイメージです。
これは、初めて聞く音、見る景色、感じるものを自らの言葉で分析して発する時に、それを一つの「要素」として大きな一つのものを構成していくということです。
これはヒトの顔を例に挙げるとわかりやすいです。目や鼻、口といったパーツが特定の位置にあることで、初めて顔として認識できるというものです。
これらの違いは分かりにくいですが、実際にリンゴを見た時に色や形を判断したらボトムアップ処理が行われており、青森や長野産が有名といった知識というのはトップダウン処理が行われているということです。
ストループ効果とは
このように情報が互いに干渉しあい、整合できなくなる現象をストループ効果と呼びます。
以下は引用です。
ストループ効果とは「文字の意味」と「文字色」のように同時に目にするふたつの情報が干渉しあう現象です。 色情報と文字情報が脳内で葛藤を起こすことが混乱の原因です。 意味の異なる刺激が同時に呈示されると、刺激に反応するまでに時間が多くかかる現象のことを指します
代表的な奴は”赤”という感じの色を「青色」で塗っているとかですね。
これはトップダウンの処理とボトムアップの処理を同時に行われる時にエラーが発生してしまうため、問われたことに対して答えるのにいつもより数秒の遅延が起きてしまいます。
ストループ効果を利用した遊び
ストループ効果を起こす遊びを簡単に紹介します。
たとえば、僕の大好きなグレーさん(@haiirogray)のあざらしさんというキャラクターですが、こういう画像がありました。
これ見た瞬間爆笑しましたね。
これに次の問いを投げます。
Q.イラストに載っている果物の名前を答えなさい。
これを聞いてレモンと答える人はかなり少ないです。
他にもこれがあります。
Q.写真に載っている生き物の名前を答えなさい。
カニと答える人がすごいです。
まとめ
いかがでしたか。
ストループ効果は、どちらかというとあまり起きてほしくない現象とされています。
これは遊びでやる分には十分楽しめますが、大事な時に起きてしまうとそれだけで困惑して、自信を無くしてしまいます。
プレゼンテーションやディスカッションの場面では、しっかり整合した情報を開示して物事を円滑に進めるよう心がけましょう。
最後に今回おすすめする書籍を紹介します。
心理学に興味があるけど、どういうものを読めばいいかわからない。
活字多すぎるのはちょっと厳しい。
そんな人向けに読んでほしい書籍です。
何事もまずは視覚的に理解することから大事です。
是非読んでみてください。