自分は大丈夫!そう思っていませんか?【正常性バイアスの恐怖】

リテラシー PSYCHOLOGY
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こんにちは、ざわ(@grow78374)です。

今年もあと2週間で終わってしまいますね。

皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

新型コロナウィルスという凶悪なウィルスが猛威を振るい、世界中で大混乱に陥りました。ようやくワクチンが配送され始めたらしいですが、その一方でインフルエンザも流行する季節であることを忘れてはなりません。

ぐにゃトラ
ぐにゃトラ

とかいうけど、実際コロナ感染者数はかなり増えているし、外出も下手にせん方がええなってニュースでめっちゃ騒いどんな

ざわ
ざわ

どっちも実は脅威となる存在だからね。医師会はGoTo停止してくれって言ってるけど、国はあまり乗り気じゃないみたい

でも仕事の都合でどうしても外に出なければいけないし、買い物や子どもの送り向かえもあるから絶対に外に出なきゃならないのよねぇ

気持ちはわかります。

ですが、どんな状況であれ、コロナにかかってしまえばそこからが大変です。

「自分は健康だから大丈夫!」

「人の少ない所にいるからかかる心配ない!」

なんて、自信過剰になっていませんか?

なぜ人は危機が迫っても行動しないのか

令和はいろいろなことが起きました。
災害や凶悪な事件、新型コロナや世界各国でのデモなど常にどこかで激しい動きが見られています。
それにもかかわらず、お茶の間でそうしたニュースや映像を見ても、僕らはいまいちピンと来てないのではないかと思います。
国があれだけ自粛要請しても、結局東京ではハロウィンが行われたし(去年度と比較して6割ほど外出者は減少したと出ています)、GoToキャンペーンはかなり粘っていました。
感染症対策で言われることは手洗いうがいといった当たり前の指導。
それでも国民は危機意識がまだまだ低いのではないかと思われます。

☆もし、薬用せっけんやアルコールが補充されていない方はこちらのリンクから補充することをおススメします。

正常性バイアスが起こりやすいワケ

こうした危機意識の低さは、正常性バイアスによるものだといわれます。

正常性バイアスとは、認知バイアス一種であり、自分にとって都合の悪い情報を過少評価したり、無視したりする人の特性のことです。

引用:Wikipedia

過去に起きた東日本大震災や、御岳山の噴火で出た死亡者は、こうした「自分は大丈夫」といった楽観的思考が原因で、避難の際に誤った判断をしてしまい、命を失った可能性が指摘されています。

今回の新型コロナも他人事ではありません。
いくら自分の地域の感染者数が低くても、リスクがゼロということは絶対にありえません。

普段からマスク着用・手洗いうがいアルコール消毒といった衛生管理は徹底して過ごしていかなければなりません。

ところで、人はなぜこういった正常性バイアスという「認知の歪み」が起きてしまうのでしょうか。

 

メディアで自分より劣っているものを見がち

人は、自分より幸せそうな人と貧しそうな人を見つけた時、幸せそうな人に対しては嫉妬心が生まれ、貧しそうな人に対しては同情の気持ちと安心感を覚えます。

それぞれの心的変化は以下のようになる傾向があります。

幸せそうな人を見ると

自分もこれだけ苦労しているのに、なぜあいつはあんなに楽しそうにしているのだろう。この格差は一体何なんだ!

貧しそうな人を見ると

たしかに自分も色々苦労しているけど、あの人に比べたら全然マシだと思えてしまう・・・

皆さんもこうした考えの経験がありますか?

テレビのニュースで起きた事件・事故など

テレビのニュースで起きる悲惨な事件・事故は、マスコミによる誇張もありますが、それの影響もあって、そうしたニュースは割と視聴率が高いことが多いです。
「日本ではこんな事件が起きているのか。気を付けないとな・・・」

と、危機意識を持っているなら大丈夫。
しかし、「こういう人もいるけど、足には自信あるからすぐに逃げれるよ」などという考えをしている人は要注意。

犯人の犯行動機は僕らの常識をいつも超えています。
「そんな理由で!?」と驚くくらいの動機で人の命が奪われることもあります。

僕は、半年前にあった隣の市の警官がナイフで刺され、銃を奪われた事件の時は正直びっくりしました。その日は大学があったのですが、しばらくして大学からメールが届き、「近くの市で警察官が何者かに刺される事件が発生したため、本日の授業は休講とします」ということで、その日はお休みになったこともあります。

政治家の不祥事問題

「○○議員が政務活動費横領の疑い」といったニュースもよく出てきますよね。本当はあってはならない話ですが、ここまで政府がガバガバだと国民の信頼を損なうことになります。
しかし、一部の国民はそれを望んでいるところもあります。
というのも、「政府がここまでダメならば、大きな変化が見られるかもしれない」といった期待も持たれているのが現状です。つまり、今までなかったことが起きてしまうことに興味・関心が集まり、そうしたところに「バイアス」かかるのです。
「今の日本はこんなもんだよ」
「世界に比べたら大したことじゃない」
今の日本が本来あるべき”日本の姿”といえるのでしょうか・・・?

芸能界のスキャンダル

「有名人の○○と△△が不倫!?」
「俳優◆◆、××容疑で逮捕!」
こうしたトピックスもかなり人の注目を集めます。
例えば、結婚やお付き合いのニュースより、不倫や離婚問題がやけに番組で議論されるのは、「一般人にも現実的にあり得る話」だからです。

SNSのトレンド

ハッシュタグをつけて話題にされるSNSのトレンドでは、その時沸騰している(バズっている)テーマについて議論が飛び交っています。
ここでも多くの人たちが注目し、職業関係なくそれぞれの立場から意見が出されるため、必ずどこかで批判が出てきます。
そうしたやりとりを一歩引いて見ている人たちは「ああ、醜い争いをしているなぁ」と、まるで自分には関係の内容なふるまいをするのです。

そのテーマに触れて、会話を傍聴している時点で他人ごとではありませんが。
やはりここも「自分はまだまとも」といった、バイアスがかかりやすい場所の一つです。

認知の歪みを修正するためには

このように、ネットやテレビを使っていると、一部の情報をうまく取捨選択して生きていることがよくわかりますね。

では、こうしたバイアスをできるだけかけないようにするために、すなわち「認知の歪み」を抑えるためにはどのようなことに気を付けなければならないのでしょうか?

同じ情報ばかり目に入れない

まず一つ目、同じ情報に何回も触れないということです。

学習をする時に用いる教科書や、資料の内容を反復する際は、確実に理解するために何度も同じ情報を触れます。この時はむしろ必要な作業なのでやるべきですが、デジタル情報の場合は少し違ってきます。
インターネット上で流れる膨大な情報はかなり流動的で、新しかった情報がすぐに古くなるスピードがとても速いです。もし自分が興味のあるジャンルで、誰よりも最新情報をつかみたい場合は常にチェックする必要があります。

しかし、誰かのスキャンダルや事件・事故に関するニュースは何回も見る必要はないです。そうしたネガティブな情報ばかり吸収してしまうと、自身のメンタルもネガティブになりやすくなるからです。
さらに、人はネガティブな情報を信じやすいという研究も出されているため、これから起こることについて予言するものも、ネガティブな傾向であるほど「的中した!」と感じる人が多くなります。それでは本質を見極めることが難しくなり、間違った判断をする恐れがあるため、ネガティブな情報は一度ある程度把握したら、それ以上は触れないようにすることをおすすめします。

批判的な思考を持つ

クリティカルシンキングという言葉をご存知ですか?

批判的思考というものですが、世の中のあらゆるものに対して「果たして本当にそうなのか?」といった疑いの目で物事を見る姿勢を忘れないようにするということです。

一度疑ってみて、正しかったら次からは疑わずに取り入れ、間違っていたなら「なぜそのように伝えられてしまっているのか」など原因の究明をしてみると、より深く慎重になることができます。

大きな決断をする際は大胆にやるときも大事ですが、時には少し踏みとどまって論理的に考えてみることも忘れてはなりません。

クリティカルシンキングに関するおすすめの記事はコチラ↓

 

1つのテーマに対して複数のルートから調べてみる

これは僕もやっていることですか、情報のソースは一つだけじゃなく、あらゆるサイトやホームページから吟味してみるということです。

特に、専門家の意見の部分は、記事によって微妙に発言されている部分が異なっているときもあります。これは編集によるものですが、どの出版社がどのような部分を強調して読者に伝えたいのかを比較するためにもしっかりと調べることが大事です。

 

僕はいつも、Yahoo!ニュースと日経、読売を見ています。それぞれ特徴がありますが、たまに同じテーマで似たような構成の記事を書いているときもあるので、その時はキチンと比較してインプットしています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

人間のバイアスは完全に排除することは難しいですが、人に伝える時も間違った内容を言わないためには、自分のメディアリテラシーにかかっているのです。

以前メディアリテラシーについて記事を書いていましたので、良ければそちらもチェックしてみてください。

メディアリテラシーに関する記事はコチラ↓

おすすめの本

今回のおすすめの本は、クリティカルシンキングに関する書籍です。

【大学生のためのクリティカルシンキング】

大学生向けに基礎から学べるアカデミックな書籍で、論文やレポート作成でもどのように論じればよいかを丁寧に解説してくれています。

【クリティカルシンキング入門編】

メンタリストDaiGoさんおすすめの本です。

自分と他人の行動分析から、情報の多角的な見方まで詳しく解説されています。
入門編と実践編がありますが、まずは入門編でクリティカルシンキングの大枠をつかんでみるのがおすすめです。

【クリティカルシンキング実践編】

実践編はコチラ↓

情報を鵜呑みにするのではなく、しっかりと自分で考えて行動してみませんか?

 

参考資料:https://scholar.google.com/scholar?cluster=11647416375709663791&hl=ja&lr=&as_sdt=0,5 ネガティブな予言は当たりやすいか?[PDF]